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トップ  >  病気・養生・その他  >  甘草による偽アルドステロン症

甘草はマメ科ウラルカンゾウなどの根で甘い味がする生薬です。薬用および甘味料として多岐にわたり使用されている生薬で、摂取により、高血圧、浮腫とともに低カリウム血症をはじめとする様々な体液バランスの異常が引き起こされることがあり、偽アルドステロン症として知られています。
甘草成分中のグリチルリチンの加水分解物であるグリチルレチン酸およびその誘導体のカルベノキソロンは、腎尿細管細胞内の酵素反応を阻害し、その結果、細胞内に入ったコルチゾールはコルチゾンへの変換を阻害され、Na貯留、カリウム排泄促進を起こし、アルドステロン症様症状を呈すると考えられています。症状としては高血圧、浮腫を認めることが多く、検査所見では尿中カリウム排泄増加を伴う低カリウム血症、代謝性アルカドーシス、低レニン血症、血中アルドステロン濃度の低下が認められます。初期症状として、手足のしびれ、筋肉痛、全身のだるさ、疲れやすさ、脱力感(手足に力が入らない感じ)などが現れます。

医療用漢方エキス製剤のおよそ7割に甘草が配合され、漢方薬に配合されている1日量は3g(グリチルリチンとして120mg)以下のことが多いです。甘草大量摂取者に多いとされる偽アルドステロン症の発現は、この量では問題ないと考えられていますが、グリチルリチンとして、75~150mg以下の少量摂取での副作用発現の報告もあり、とくに高齢者や腎機能の低下が見られる患者さんでは注意が必要です。副作用発現時期は通常3ヶ月以内とされていますが、10日以内や数年を要している例も報告されています。とくに、漢方エキス製剤を2剤、3剤ろ併用する場合やグリチルリチン配合剤を併用されている場合には注意が必要です。

甘草成分またはグリチルリチンは、多くの一般用医薬品に含有されており、医薬部外品ののど飴などにも配合されています。また、仁丹の服用やチューインガムによる偽アルドステロン症の発症の報告もあります。

偽アルドステロン症は、原因となる甘草含有製剤などの投与中止によって速やかに改善されます。場合によりカリウム製剤、スピロノラクトンの投与が行われることがあります。

漢方薬以外にも多くの薬に配合されている甘草ですが、医療用の漢方薬の原料の用いられているのは5%程度で、95%は食品に使用されていることはあまり知られていないようです。そのため食品からの甘草摂取が意外に多いにも関わらず、そこに薬として甘草の重なりで問題が生じていても見過ごされがちです。甘草配合の薬剤を使用中の患者さんは、ふだん摂っている食品について十分な注意が必要です。保険機能食品制度が発足し、個人で特定保健用食品などを利用する患者さんも多くなっています。患者さんが良かれと考えて行う健康法が不健康法につながらないように注意する必要があるように思います。

              (参考:日本薬剤師会雑誌 第55巻)

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