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トップ  >  病気・養生・その他  >  温泉浴剤と飲泉の薬理効果

昭和23年に公布された温泉法には「地中から湧き出す温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭酸水素を主成分とする天然ガスを除く)で、含まれる物質として、定められた19項目の中のいずれか一つが限界値以上を含むか、または湧出地での温度が25℃以上」
であれば、その水は温泉であるとしています。従って、温泉は地中から湧き出す温かい水というわけではなく、例え冷たくても含まれる成分が規定量以上であれば温泉なのです。一方、温度が25℃以上であれば、含有成分が条件を満たさなくても温泉ということになります。

温泉水には薬理効果のある特殊成分が含まれています。二酸化炭素、硫化水素、放射能(ラドン、トロン)などのガスは、皮膚を通してまた呼吸器の粘膜から体内に入って血管を拡張します。脂溶性の物質、ヨード、鉄は皮膚の毛穴から体内に、またイオン成分のナトリウム、カルシウム、クロール、硫酸、ヒドロ炭酸なども皮膚を通して吸収され、生物学的に作用を示します。飲泉により含有成分は消化器の粘膜から入って胃、肝、胆のう、膵、腸などに作用して身体の歪みを調整します。医学的に治療効果のある温泉水を療養泉といいます。

【療養泉の薬理作用】

1.塩化物泉

浴後、皮膚に食塩が付着して汗の蒸発を防ぐため、保温効果が良いので「熱の湯」といわれています。浴用では慢性的な筋・関節痛、リウマチ、手足の冷え、打ち身、ねんざ、不妊症、女性性器疾患など広範囲に用いることができます。飲用では、胃液の分泌や胃腸の運動が促されるので「胃腸の湯」といわれます。

2.炭酸水素塩泉

ナトリウム炭素水素塩泉は、いろいろな塩類を含み種類が多くあります。
浴用では皮膚の表面が軟化し、皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流すために皮膚表面を清浄します。したがって皮膚からの水分の発散がさかんになり、体温が放散されて清涼感が得られます。冷感を覚えるので「冷の湯」といわれます。慢性皮膚疾患、火傷、創傷に利用されます。
飲用では、胃酸を中和、粘液を溶解し幽門痙攣を鎮めるとともに胃内容の排泄を促します。いっぽう、炭酸ガスを発生して胃粘膜の充血を起こし、胃の運動を高めるので慢性胃炎に愛用されています。
胃酸分泌の少ない場合には、食後に少量冷して飲むと効果があり、過酸症、胃・十二指腸潰瘍の繰り返しには、食前に温めて飲むと自覚症状が軽くなります。また、胆汁分泌を促すので肝臓、膵臓の働きも活発になります。胆石、慢性胆嚢円、初期の肝硬変や薬物中毒、糖尿病、痛風、尿酸結石、慢性尿路炎症などに応用します。ヨーロッパでは「肝臓の湯」といいます。吸入では気管支の粘液を溶かすので痰の切れもよくなり、気管支の痙攣を鎮める働きがあるので、慢性気管支炎に使われます。ヨーロッパではこの温泉水を圧縮空気や、圧縮酸素によりスプレー装置で噴霧し、吸入療法を行っています。

カルシウム(マグネシウム)炭酸水素塩泉のカルシウム、マグネシウムの土類イオンは、鎮静作用や炎症を抑えたり、痙攣を鎮める作用があるので、アレルギー性疾患、慢性皮膚炎、ジンマシンに用います。

飲用では、尿量が増し尿酸の排泄が高まるので痛風、尿酸結石、膀胱炎に有効です。他に異常発酵によって胃内に生じた過剰な
胃酸を中和したり、カルシウムは腸の運動を鎮めるので慢性胃腸病にも応用します。二酸化炭素を含むものは、心臓や血行障害に用います。また、浴用、飲用で糖尿病の血糖値を下げる働きもあります。

3.硫酸塩泉

浴用で高血圧症、動脈硬化症、脳卒中後遺症、創傷などに用います。
飲用により胆汁分泌を促し腸の運動を高めるので胆道疾患、弛暖性便秘に用います。ジンマシンにも効果があります。

4.単純二酸化炭素泉

炭酸ガスが溶け込んでいる温泉で、温度が上がると炭酸ガスの溶解度が減少するため、源泉の温度は25℃未満です。活動が末期に近づいた火山地帯に多く湧出します。
浴用では、炭酸ガスは皮膚、粘膜などの毛細血管や、細小動脈を拡張する作用があり血液の循環を促し、温度が低くても入浴後皮膚が紅潮して温まるのが特徴です。したがって、心臓の拍動を増加させなくても血液循環がよくなり、末梢抵抗が減弱するので、高血圧症には心臓に負担をかけないで血圧を下げることができます。ヨーロッパでは「心臓の湯」と呼ばれています。

飲用により胃腸粘膜の血管を拡張して充血を起こさせ、胃腸の運動を促し水分の吸収を早め、ビールのような清涼飲料泉となります。胃弱、便秘に用います。

5.含鉄・銅泉

鉄は飲用によって体内に取り入れられますが、浴用により皮膚からも微量侵入します。貧血患者には胃酸の分泌を高めて鉄の吸収を促すので効果が著しく認められます。貧血のほか子宮発育不全、月経障害に用います。

6.アルミニウム硫酸塩泉

ミョウバン泉は日本特有の泉質で実際には酸性泉の形で存在してます。収斂作用が強く慢性の皮膚疾患に応用されます。

7.硫化水素泉

換気の悪い浴室では硫黄500ppm 以上で中毒を起こすことがよくあります。このガスは「痰の湯」といわれ慢性気管支炎、慢性気管支拡張の去痰に用いられていましたが、個人により刺激が強い場合があるので現在は一般的ではありません。炭酸ガスと同じように末梢毛細血管、細小動脈、心臓の冠状動脈、脳動脈を拡張させるので動脈硬化症、しもやけ、レーノー病などに有効です。硫黄には解毒作用があるので、金属中毒、薬物中毒にも用いられます。慢性皮膚病や関節疾患には硫黄代謝に異常が見られることから、これらの疾病にも有効です。また、皮膚の角質を軟化溶解するので、皮膚掻痒症、角化症、慢性湿疹、慢性膿皮症、疥癬に有効です。そのほか腸の運動を促すので便秘に、高血糖の血糖値を下げる働きがあるので、水中運動と併行して糖尿病に用います。

8.酸性泉

抗菌力があり水虫、トリコモナス腟炎などに用います。刺激の強い泉質です。飲用では適当に薄めて慢性消化器病に用います。

9.放射能泉

浴用で皮膚から容易に吸収されますが、気体ですから浴中、呼吸器からも吸収されます。
浴後は肺から呼気を通して急速に排泄され、2~3時間後には数パーセントしか残らないと報告されています。
飲用も同時に行われます。泉水の水素イオン濃度や含有成分により利尿作用が大きく、高尿酸血症、痛風、尿路の慢性疾患に用いられています。
                (参考日本薬剤師会雑誌 第53巻)
 

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