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スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)型薬疹が、改めて注目を集めています。それは昨年(2000年)スティーブンス・ジョンソン症候群友の会が発足し、厚生省に要望書を提出するなど積極的に活動するほか、テレビ・新聞などでそれらを取り上げたことによります。

その友の会にしても、マスコミにしても、いずれの主張も「風邪薬などの一般用医薬品でもSJS型薬疹や中毒性表皮壊死症(TEN)型薬疹は起こりえるにもかかわらず、消費者はそのことをほとんど知らない。もっと積極的に情報提供するべきである」というものです。

厚生労働省は、それらの状況に対応するため、2000年11月30日に公表した医薬品・医療用具等安全情報で「医薬品による重篤な皮膚障害について」という情報を掲載し、医療関係者に注意を呼びかけました。さらに同省は、12月4日、日本製薬団体連合会安全性委員会委員長宛、一般用医薬品(風邪薬及び解熱鎮痛剤)の使用上の注意の変更に関する通知を発出し、まれに起こる重篤な症状の記載方法について「皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)」と併記するように指示しました。

1)スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)

SJSは、多型滲出性紅斑(または水疱性多型紅斑)といわれる皮疹の重症型であり、かなり予後の悪い疾患です。原因としては、細菌、ウィルス、マイコプラズマなどの感染でも起きますが、薬剤による副作用として誘発されることが最も多いといわれます。発生機序としては、?型アレルギー性が推測されていますが詳細は未だ不明です。

2)中毒性表皮壊死症(TEN:ライエル症候群)

SJSより、さらに予後の悪い最重症型類似疾患にTENがありますが、このTENには、典型的な臨床像を示すびまん性紅斑型といわれるものの他に、時にSJSから進行する型や反復する固定疹から進行する型があるとされています。TENの原因としては、SJSと同様に薬剤が原因であることが多いのですが、その率はSJSよりも高いとされています。発症機序についてはSJSと同様に不明です。

【発症頻度】

SJS型薬疹とTEN型薬疹の発症率は、一般に人口100万人あたり年間それぞれ1~6人、0.4~1.2人であるといわれていますが、実際に旭川医大が1986~1995年にかけて躍進症例を調査した結果でも薬疹総症例363例のうち多型紅斑型薬疹は47例(12.9%)、SJSは5例(1.38%)、TENは(1.10%)でした。大学付属病院のような大病院においてさえSJSまたはTENに遭遇するのは年間1例あるかどうかという極めて低い頻度という状態です。

なお、今回の厚生労働省の安全情報によると、1997年4月1日から2000年3月31日までの3年間に報告された総副作用件数は69872件であり、SJSまたはTENと報告された882件(全報告の約1.3%)でした。その882件のうち、61症例が何らかの後遺症を残し、81例が死亡に至っています。
一般にSJSにおける死亡率は6~10%、TENにおける死亡率は20~30%程度と推定されています。

【自覚できる初期症状及び臨床症状】

1)SJS

初期自覚症状としては「発熱、浮腫や水疱を伴う紅斑、唇・口腔・陰部の痛みを伴うびらん、目の充血、食欲不振、全身倦怠感、関節痛」などがあります。

SJSは多型滲出性紅斑の重症型に相当します。症状は、心臓から遠位に位置する四肢の手のひらや足裏、顔面の左右対称性の紅斑や丘疹で突然発症します。その紅斑や丘疹は、類円状で小豆大から貨幣大のものが多く、辺縁部が堤防状に少し盛り上がった状態で、中央部はやや退色し出血状を示すこともあります。また時には、唇や口腔粘膜に出血性の粘膜疹を発することもあります。

これらが重症になるに従い、紅班や皮疹は全身性に地図状に拡大し水疱やびらんを伴うようになります。さらに粘膜疹やびらんも口腔粘膜、咽頭、結膜、肛門及び外陰部粘膜などに拡大し、特に結膜の病変は、角膜混濁や癒着をもたらし、回復後も後遺症を残します。

2)TEN

初期自覚症状として「発熱、発疹、皮膚発赤、皮膚灼熱感、皮膚の痛み、水疱、口内びらん、関節痛」などが考えられます。

この臨床像の典型的な特徴は、全身的な灼熱感とチクチクした痛みを伴う紅斑で突然発症し、数日で全身に拡大し、紅班や水疱を生じます。その紅斑部をこすると火傷様に表皮が剥離し、びらんを生じます。口腔、咽頭、結膜、外陰部などの粘膜も侵され、時には失明にいたることもあります。

【治療】

SJS及び、TENが発症した場合には、直ちに入院し、早期にステロイド剤の全身投与、あるいは血漿交換療法など高度な治療を施す必要があります。

【原因となりやすい主な薬剤】

SJSについては、抗けいれん薬(カルバマゼピン、ゾニサミド、フェニトイン)、消炎鎮痛剤(ジクロフェナク)、不整脈(メキシレチン)、脱炭素酵素阻害剤(アセタゾラミド)、抗結核薬(イソニアジド)、サルファ剤(サラゾスルファンピリジン)による症例が報告されていますが、抗生物質、合成抗菌剤、睡眠導入剤、総合感冒薬、抗リウマチ薬などもその原因薬剤になりやすいとされています。

TENについては、消炎鎮痛剤(ジクロフェナク、プラノプロフェン)、抗けいれん薬(カルバマゼピン、ゾニサミド、フェニトイン)、合成抗菌剤(エノキサシン)、抗結核薬(イソニアジド、リファンピシン)などで症例報告がされていますが、抗生物質、抗痛風薬、ACE阻害薬などでも発現が報告されています。

当然、消炎鎮痛剤を含む風邪薬などの一般用医薬品でもSJSならびにTENともに発現する可能性があり、厚生省安全情報では882件の約6%に一般用ウ薬品が被疑薬として含まれていたと報告しています。
                (参考:日本薬剤師会雑誌第53巻1号)

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