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トップ  >   >  塩化リゾチーム(卵白由来成分の消炎酵素剤)

塩化リゾチーム(製品名アクディーム)は卵白から抽出・精製されたリゾチーム製剤で、喀痰喀出・膿粘液分解作用、抗炎症作用、出血抑制作用を有する消炎酵素剤です。

【発見】

リゾチームは、ペニシリンの発見でノーベル医学生理学賞を受賞した著明な細菌学者、Alexander Flemingによって発見されました。1922年のある日のこと、Flemingは数日間放置していた細菌培養用のシャーレを洗っていると、シャーレ一面に生えていたコロニーの一部が透明に溶けていることに気づきました。「そういえば数日前風邪をひいていて、その部分に鼻水を落としたんだ。鼻水が細菌を溶かしたに違いない」発見の発端は些細なことも見逃さないFlemingの注意深い観察力によるものでした。その後、Flemingは細菌を溶かし透明化する物質の検索を人体の様々な部分を用いて行い、涙に最も強力な溶菌作用があることを見出しました。この溶菌作用を持つ物質は体内において細菌に対する防御の役割を果たしており、さらに酵素の一種であることが判明し、溶菌(Lyset)酵素(enzyme)という意味からリゾチーム(lysozyme)と命名されました。

その後しばらく空白の期間はありましたが、1945年にAldertonらが卵白より結晶としてリゾチームを単離する方法を報告し、1963年にはアミノ酸配列が報告され、1次構造が決定されました。1967年にはX線解析による3次構造が解明され、リゾチームに関する研究を多くの研究者が手がけることになりました。

【薬理作用】

リゾチームは卵白の他、人の涙液、鼻汁、痰、唾液、白血球など体内に広く分布しており、溶菌力と組織修復促進作用を有することから生体防御因子として重要な役割を果たしていることが注目され、医薬品への応用が展開されました。

リゾチームはムコ多糖類分解酵素の一種であり、N-アセチルグルコサミンとN-アセチルムラミン酸間のβ-1,4結合を加水分解します。この酵素作用により痰や鼻汁中に含まれるムコ多糖類を分解し、同時に気道や鼻腔の線毛運動を亢進させて膿粘液の排出を促進します。膿粘液が排出されると、病巣部は清浄化されて細菌の増殖を防ぎ、炎症部位の修復を早めることができます。

また、慢性副鼻腔炎においては鼻閉の原因である鼻粘膜の浮腫、そして気管支粘膜の腫脹、歯槽膿漏症の腫脹に対してその抗炎症作用を期待して投与されます。

この他、リゾチームには抗ヘパリン作用による出血抑制作用、組織修復作用、白血球の貪食能増強作用、抗生剤の効果増強作用など多彩な薬理作用が報告されています。

適応症は、「慢性副鼻腔炎・歯槽膿漏症の腫脹の緩解、気管支炎・気管支喘息・気管支拡張症の喀痰喀出困難、歯科・泌尿器科領域における小手術時の術中術後出血」であり、主に耳鼻咽喉科、内科、呼吸器科、歯科、泌尿器科領域に使用されています。

【注意】

塩化リゾチーム(商品名アクディームは卵白由来であり、昔から「風邪をひいたときは卵酒を飲むと良い」というのもリゾチームの持つ生体防御作用が関係しているのかもしれません。しかし、人にとって卵白リゾチームは異種タンパクであり、その抗原性が問題となります。このため、卵白アレルギーの患者さんには投与禁忌となっており、アレルギー素因のある患者さんには注意が必要です。

                 (参考:日本薬剤師会雑誌第52号) 

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