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心筋梗塞の発症が早朝から正午の間に多いことや、気管支喘息の悪化が明け方4時ごろに起きやすいことがよく知られていますが、生き物はそれぞれの身体の中で体内時計を持っています。その時計を調節する時計遺伝子により、体の機能にはほぼ24時間を周期とする日内リズム(内因性)、光や食事に影響されて生じる日内変動(内因性+外因性)が存在しています。(circadian rhythm)

生体リズムと薬物動態を考慮し、投薬の時刻やタイミングを変えることによって、薬の有効性を高めたり、副作用を軽減したりすることが可能になります。なお、ライフスタイルや疾患、治療によって生体リズムは変動するので、個々のリズムに合った時刻に投与することが大切です。このような投薬時刻の違いによる薬物動態や薬効の差、その機序を明らかにする学問を時間薬理学(chronopharmacology)といいます。また、時間薬理学をもとに薬物濃度をコントロールし、効果を増強、副作用を軽減する治療法を時間治療(chronotherapy)と呼びます。

以下のような場合、投薬時刻の違いによる薬物動態の差を明らかにすることは、臨床的にとても重要なことです。

1.投薬時刻によって薬効や有害反応に差がある
2.治療域濃度が狭い
3.長時間作用型(1日1回投与)薬物
4.対象疾患の症状が出現しやすい時刻がある

次に時間薬理学の例を挙げてみます。

抗腫瘍薬では、投薬時刻によって薬物の血中濃度や薬物に対する正常組織の感受性が異なるため、有害反応の出現頻度に差が出ます。たとえば骨髄細胞は昼間さかんに分裂するので、このような時期に高濃度の抗腫瘍薬を投薬すると、正常細胞が高頻度に傷害されます。

1日1回投与のカルシウム拮抗剤の添付文書には、「朝食後服用」と記載されているものがありますが、反復投与時では朝投与と夜投与で降圧効果に差が無いことが多いです。しかし、高齢者によく見られるnondipper(夜間降圧が昼間の10%未満)型の高血圧患者では、夜投与したほうが夜間血圧が十分に下がり、治療効果が高いという報告が出ています。長時間作用型のACE阻害薬で、朝投与では早朝に降圧効果が減弱する場合でも、夜投与に変更すると、ACE活性を長く阻害するため降圧効果は24時間以上持続することが知られています。また、夜投与することで副作用である空咳は軽減されたとの報告もあります。これは、夜投与時には空咳の原因の一つとされるブラジキニン濃度の上昇が小さいためと考えられています。

時間薬理学によって研究された、患者さん個々の薬物投与設計が、今後不可欠になるのも間違いないでしょう。
            (参考:日本薬剤師会雑誌 第56巻9号)

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