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【副交感神経】

私たちの体は副交感神経が優位になるとリラックスし、リンパ球が増えて免疫力が向上します。しかし、副交感神経が優位になりすぎると免疫過剰になって、様々な症状を発症します。その代表がアトピー性皮膚炎、花粉症、喘息などのアレルギー疾患です。一昔前まではアレルギー疾患は子供特有の病気で、成長とともに治癒するといわれていました。その理由は、加齢に伴う白血球の変化を知ることで理解できます。

白血球は、生後4~5日から成長期にかけてリンパ球優位のパターンが続き、15歳から20歳ごろに成人型の顆粒球優位のパターンに移行します。すなわち、子供はもともとリンパ球の多い体質なのでアレルギーを起こしやすいのですが、思春期を迎えるころには誰でもリンパ球が減少し始めるため、自然に治癒したわけです。ところが、近年はアレルギー疾患も重症化・難治化の傾向にあり、大人になって発症する患者も増えています。加齢による白血球の変化をアレルギーの本質とするならば、その病態自体が変化してきているようです。

アレルギーはハウスダスト、動物の毛、花粉、食物中のたんぱく質などの特定の異物をリンパ球が抗原(病原体)と認識し、排泄させようとする反応です。その背景には、副交感神経の過剰な優位状態によって作られた過敏体質が存在し、運動不足、過食、排気ガスや農薬などの有害物質が、副交感神経優位を促す具体的誘因としてあげられます。運動不足や過食は、豊かさを象徴する生活習慣です。衣食住が豊かになり、空腹、寒さという二大ストレスから解放された現代人の体調は、大人も子供も副交感神経優位に傾きやすい状況にあります。そして、この傾向に拍車をかけているのが、呼吸や食物を介して取り込まれる有害物質です。有害物質は生体にとってのストレスで、体内に入ると反射的に副交感神経が優位になって排泄が促されます。もちろん、有害物質がときどき入るくらいであれば生体のバランスは崩れませんが、排気ガス汚染など継続的に有害物質が取り込まれる環境では、当然、アレルギー疾患も起こりやすくなります。


【過剰な薬物治療】

アレルギー疾患はストレスから解放されようとする副交感神経の極限反応であり、異物から健康を守ろうとする治癒反応であり、湿疹、カユミ、下痢、咳、鼻水などの症状も排泄現象なのです。それらの症状は、自律神経のバランスを正常に引き戻そうとする反応が大きくなるほど激しく現れます。副交感神経の排泄反射は、精神的ストレスでも起こるので、物理的ストレスに精神的ストレスが上乗せされると、症状も重症化することになります。

また、難治化の原因は、過剰な薬物治療にもあると考えられます。抗炎症剤やステロイド剤は、炎症を抑える対症療法ですから、安易な使用は有害物質を排泄しようとする治癒反応を抑え込むことになります。薬が切れれば再び治癒反応の勢いが増して症状がぶり返し、やがて薬が手放せなくなってしまうのです。薬物治療を続ける問題は、その薬自体がストレスになり、じわじわと交感神経を刺激することです。本来、副交感神経優位で起こる病気は治りが早いのですが、薬の長期使用で交感神経緊張状態が固定化すると、アレルギー疾患は免疫抑制の病気へと移行し、難治化してしまいます。

発症直後のアレルギー疾患は、抗原となる異物の侵入やストレスを避けながら、積極的に体を動かしていれば治癒することが多いです。一方、免疫抑制状態にある難治性アレルギーでは、交感神経の刺激因子となっている薬剤を止めることが重要なのですが、それができないために症状が悪化している場合が多いのが現状です。とりわけ血流抑制作用の強いステロイド剤では、止めたことの反動でリバウンドも激しく現れます。年単位で使用していた人は、離脱後も長い人では1年以上にわたりリバウンドを繰り返すことがあります。その間はできるだけ安静にして免疫力を高める生活を心がけ、炎症が治まるのを待つことが大事です。鍼治療や漢方薬などには、血流を促進しながらリバウンドを抑え自然治癒力を高める働きがあります。ステロイドの弊害を理解する医師のサポートが受けられればより安心です。
              (参考:マキノ出版 免疫を高めると病気は必ず治る)
 

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