最近になって、台所用合成洗剤がSARSコロナウィルスの処理に効果が高いことが実験的に証明されました(感染症研究所未発表データ)。効果が確認されているのは食器・野菜洗浄用のもので、成分として直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムもしくは、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを16%以上服務ものです。例として、ファミリーフレッシュ、ヤシノミ洗剤、ジョイ、ママローヤル、チャームーコンパクトなどを「おおむね1リットルのぬるま湯に対して5~10cc程度以上」(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)加えたものを消毒薬として使用します。
以下に感染症研究所感染症情報センターの家庭、職場などでの一般的な消毒方法についてを書き出します。
なお、適切な消毒剤については、新たなデータの集積により改定される可能性があるので注意が必要です。
a)居間・食事部屋
対象:ドアノブ・窓の取手・照明のスイッチ・ソファー・椅子・電話機・コンピューターのキーボードとマウス・玩具・床・壁など
方法:界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)に浸した雑巾で2度拭きする。
b)台所
対象:食器、箸、調理器具
方法:以下のいずれかの方法
・界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)に5分以上浸した後、通常の洗浄を行う。
・80℃以上の熱湯に10分以上浸したあと、通常の洗浄を行う。
・80℃以上の熱水洗浄をする。
対象:ダイニングテーブル・流し台・壁・床
方法:界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)に浸した雑巾で2度拭きする。
c)浴室
対象:水道の蛇口・シャワーヘッド・浴槽・洗面器・ドアノブ・窓の取手・照明スイッチ・排水溝・壁・床など
方法:界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)に浸した雑巾で2度拭きする。
d)トイレ
対象:水洗便器と流水レバー・便座とフタ・汚物入れ
方法:流水レバー、便座、フタについては界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)に浸した雑巾で2度拭きする。便器の内側については界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上、またはやや濃い目の溶液)を用いて、トイレ清掃用にブラシ(取っ手付きスポンジブラシなど)を用いて飛び散らないよう丁寧にこする。フタをして5分以上経過してからフタをしたままフラッシュする。使ったブラシは界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上、またはやや濃い目の溶液)の中に5分間以上漬けておく。
e)その他
衣類・寝具
方法:SARS患者あるいは類似症患者が使用した衣類や寝具については、界面活性剤をぬるま湯に溶かしたもの(台所用合成洗剤として濃度0.5%以上)に5分以上浸してから洗濯機にかける。または、80℃以上10分間以上のお湯につけるなど熱水洗濯を行う。
(参考:国立感染症研究所感染症情報センター:SARSに関する消毒(三訂版)
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