食物の性質(1)

中国では食べ物を、寒、涼、温、熱、そして寒にも熱にも かたよらない中間のものは、平という分け方をしています。これは食べ物が、私たちの身体の中に入った時、身体を冷やすほうに働くか、温めるほうに働くかを表しています。しかし、食べ物はこの性質を調理の仕方で変えることもできます。

たとえば、ダイコンの性質は寒ですが、煮ると平に変わり、そこに、温の性質を持つショウガを加えると、温として働くようになります。冷え性のかたは、そのような食べ物の性質を知っていれば症状を悪化させずにすみます。

温と熱の食べ物としては、もち米(温)、ヤマイモ(温)、クリ(温)、クルミ(温)、カボチャ(温)、ネギ(温)、ショウガ(温),ピーマン(温)、ニラ(熱)、ニンニク(熱)、サクランボ(温)、モモ(温)牛肉(温)、鶏肉(温)、マトン(熱)、などがあり、寒冷を追い出し、身体の新陳代謝のを活発にする作用があります。

寒と冷の食べ物としては、ソバ(涼)、豆腐(涼)、納豆(涼)、キュウリ(涼)、トマト(涼)、セロリ(涼)、ダイコン(涼)、ゴボウ(寒)、柿(寒)、スイカ(寒)、ナシ(寒)、カニ(寒)などがあり、暑さを取り除き、鎮静、消炎に働く作用があります。

平の食べ物としては、米、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、キャベツ、ニンジン、インゲン、タマネギ、ギンナン、トウモロコシ、ゴマ、椎茸、ブドウ、リンゴ、豚肉、サケなどがあり、穏やかな性質を示すもので、身体に大きく影響をおよぼすことはありません。

どんなに丈夫な身体を親からもらっても、どんなに高価な栄養剤を飲んでいても、日常の食生活をおろそかにすると、健康を維持することはできません。逆に、正しい食生活をしていれば、たとえアレルギー体質を親から受け継いだとしても改善していくことができるのです。

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