昨日、数年ぶりに来店された方たちがいらっしゃいました。
それは40代前半に見える息子さんと、そのお母さん(だと思います)です。
以前は2ヶ月に一度くらいのご来店でしたが、しばらくお見かけしなかったので、お母さんのお具合でも悪いのかと思っていました。
昨日の来店時、息子さんが「以前に飲んでいた漢方薬」と言いかけたので、薬名を記憶していた私がその漢方薬をお出しすると、ホッとしたお顔をなさいました。
お母さんは後から入っていらして、お財布からお金を出そうとなさったのですが、手が震えてなかなかお金を出せませんでした。
息子さんは、その様子をじっと見ていました。
会計が終わり、今度はおつりをお財布に入れようとしたお母さんの手が先ほどより震えているように見えました。
そのためか、お財布にお釣りを入れるのに時間がかかったのですが、その間、息子さんは何も言わずにお母さんの動作を見守っていました。
私はかける言葉が見つからず、じっと待つだけだったのですが、その間、息子さんが以前とは変わったことを感じていました。
最初に来店されたのは、7~8年前だったのではないかと思います。
当時は、イライラする息子さんにお母さんはオロオロしていた記憶があります。
それが昨日は、温かい目でお母さんを見守る息子さんでした。
お聞きしたことはないのですが、たぶん息子さんとお母さんの二人暮らしが長いのではないかと思います。
老いていくお母さんとの暮らしの中で、息子さんが徐々に変わったのでしょうか。
お二人の後ろ姿を見ながら、心に温かいものを感じました