まだまだ残暑が続くようですから、熱中症予防対策は継続して必要ですね。
その対策の一つである水分摂取について、水分の多量摂取によって水中毒が生じる場合があることをご存じでしょうか。
「水中毒」という言葉はメディアでも取り上げられていましたが、わかりやすく説明されている記事がありましたので紹介させていただきます。
水の飲み過ぎは危険です ~重篤化の恐れも~|新米医師こーたの駆け出しクリニック
先日、米国インディアナ州在住の30代女性が20分で2Lの水を飲み、「水中毒」を起こして死亡するという悲しい事件がありました。たった2Lの水で、なぜこんなことが起きてしまったのでしょうか。水の飲み過ぎは危険 ◇水中毒ってなに? 水中毒の原因は...
水中毒について、記事には次のように書かれていました。
水中毒の原因は、血中のナトリウム濃度が下がる「低ナトリウム血症」です。ナトリウムはその浸透圧により、細胞内外の体液のバランスを調整しています。本来、その濃度は腎臓の働きで一定に保たれていますが、急激に水が流入すると調節が追い付かず、血中ナトリウム濃度が下がってしまうのです。吐き気や頭痛などの症状から始まり、さらにナトリウム濃度の低下が進行すると、細胞の体液バランスが狂ったことで脳浮腫となり、けいれんや意識障害を起こします。
記事には、水中毒は診断が難しく命に関わる疾患であることが書かれていて、医師である筆者は水中毒の予防について次のようにアドバイスしています。
飲水を小まめにすることで、脱水を予防し、体内のナトリウム濃度のバランスを保つことができます。また、汗をたくさんかいた場合は、水分だけでなくナトリウムなどのミネラルも補給する必要があります。経口補水液を飲んだり、お茶や水に加えて塩あめ、梅干しなどを摂取したりすると効果的でしょう。まだまだ暑い日が続きますが、体内のナトリウム濃度にも配慮した水分摂取を心掛けていただければと思います。
熱中症予防のための水分摂取は、一度に大量に摂取するのではなくこまめに摂取し、必要に応じて経口補水液や塩飴等を摂取することが大切とご理解いただければと思います。