プロテインの摂りすぎに注意

次の記事を読みました。

筋トレ愛好家は注意! 健診で「腎機能低下」と判定された55歳…プロテイン取り過ぎに気を付けて | ヨミドクター(読売新聞)
この時期は、健康診断を実施している企業や自治体が多いと思います。早い人ですと、結果が手元に届いているかもしれません。検査項目の一覧表に、「クレアチニン」や「eGFR」という項目はありませんか。いずれも腎臓の機能を示すものですが、どのような数...

記事に登場する55歳の男性は、健康診断でクレアチニンの数値が1.3mg/dLと基準値を上回り、eGFRは低下しているという結果が出たそうです。

腎臓内科医である記事の筆者は、クレアチニンとeGFRを次のように説明しています。

健康診断の血液検査でクレアチニン値が高かった場合、腎臓の機能が低下していると判断します。基準値は、男性が0.65~1.07mg/dL、女性が0.46~0.79mg/dLです。

一方、eGFRは、腎臓で尿を作り出す機能を示す指標です。日本語では「推定糸球体濾過量」といいます。腎臓では血液から老廃物をこし取り、尿を作っています。eGFRは1分間に濾過している血液の量を示します。性別、年齢、クレアチニン値から算出します。

筆者が男性に日常生活について尋ねたところ、男性が単身赴任になって時間ができたことからスポーツジムで筋トレを始め、毎日、プロテインを飲むようになったと答えたため、腎臓内科医である筆者は筋トレをほどほどにしてプロテインを飲むのはやめるようアドバイスしたそうです。

そして、食事も高たんぱく質のものを意識的に取るのではなく、自然な形に戻すようにしてもらったところ、7か月後にはクレアチニンの数値が基準値上限の1.07mg/dL未満に下がったと書かれていました。

筆者は、プロテインの摂取について次のようにアドバイスしています。

最近は、健康意識の高まりを背景に、体を鍛える人が増えていますね。しかし、中高年であったり、もともと腎機能が低下していたりする方が、たんぱく質を取り過ぎると、体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

では、腎臓のことを考えると、運動はしない方がよいのでしょうか。答えは「ノー」です。ウォーキングなど、適度な有酸素運動をする程度では、腎臓に悪影響は出ません。むしろ、特に高齢者の場合は筋肉量を維持できたり、心肺機能を鍛えたりすることにつながり、腎機能が維持される効果が期待できます。

また、水分不足でもクレアチニン数値が上がるため、健診前に体重を減らそうとして水分摂取を控えることもクレアチニンの数値が上がる可能性につながることも書かれていました。

多くの方に問題が生じるわけではありませんが、記事に登場する男性のような事例もありますので、プロテインの摂取にお気をつけいただければと思います。

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