特殊ミルクとは、栄養成分を調整し先天代謝異常症等の疾患を持つ患者さんのために開発された治療法のミルクのことです。
特殊ミルクについては私もある程度知っていたつもりだったのですが、次の記事を読み、乳業メーカーの貢献があって供給が続いていることを初めて知りました。
上記事はグルコーストランスポーター1欠損症の患者さんのことが書かれているのですが、食事療法に不可欠な特殊ミルクについて次が書かれていました。
乳業メーカーが社会貢献活動として、ケトン食療法のための、脂質を高めた特殊なミルクを製造してくれているんです
私は上記の「社会貢献」が気になりネット検索したところ、次のページを見つけました。
上記事に次が書かれていました。
特殊ミルクは使用患者数が少なく、製造コストも高く、種類も多岐にわたることから、製造しても採算がとません。
そのため、企業が安定して供給できるために、ミルクの供給にかかる乳業会社の経費の約50%が公費で助成されます。
しかし、残りの経費は乳業会社の持ち出しです。
さらに、この事業は小児を対象としているため、20歳以上は助成の対象にならず、成人の服用する特殊ミルクの費用はすべて乳業会社が負担しています。また、登録外特殊ミルクは助成がないため、すべて乳業会社が無償提供しています。登録特殊ミルクと登録外特殊ミルクによる治療は、乳業会社の社会貢献により成り立っているのです。
上ページには、適応疾患の拡大や患者数の増加に伴って乳業メーカーの負担が大きくなっていることが書かれていました。
そのような社会貢献があって供給されている特殊ミルクが、先天性代謝異常症の治療用ミルクを安定供給するための事務局である特殊ミルク事務局のページにメルカリなどで販売されているということが書かれていて、そのような取引には腹立ちを覚えました。
対象疾患の患者さんたちへの供給が滞ることがあってはならないですから、特殊ミルクと供給を続けてくれている乳業メーカーへの理解と協力が重要なことを痛感させられました。