健康食品について

私は「健康食品」について尋ねられた際、あくまでも食品であること、濃縮成分などにより健康被害が出る場合もあること等を説明することが多いです。

私事になりますが、20年以上前、知人の紹介があって断れずにクマザサの濃縮液を摂取したことでひどい腹痛を体験しました。

それ以来、「健康食品」は安全だとは限らないと思うようになりました。

そのような経緯もあるため、次の記事は関心を持って読みました。

「健康食品」ってホントに体に良いの? 医薬品ではないけれど…注意すべきポイントを医師が解説|まいどなニュース
「体に良い」とのイメージが強調される一方で、科学的根拠が明らかでない物もある「健康食品」の安全性について学ぶ講演会を、京都府保険医協会が同協会(京都市中京区)で開いた。医師で内閣府食品安全委員会委員の脇昌子さん(内分泌・代謝内科)が講演し…

記事では、医師で内閣府食品安全委員会委員の脇昌子さん(内分泌・代謝内科)の講演から注意するポイントを解説しています。

まず、記事には次が書かれていました。

医薬品は「疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされるもの」で、医薬部外品も含めて医薬品医療機器等法の規制を受ける。一方、食品は、法に基づいて栄養成分や機能性を表示できる「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」の他に、機能性を表示できないサプリメントや栄養補助食品、自然食品、ダイエット食品などと称する、いわゆる「健康食品」がある。

そして、次が書かれていました。

健康食品は、健康の維持・増進に役立つことをうたって販売され、そのような効果を期待して取られているが、健康被害が生じても、それは自分の責任になってしまう。

健康食品が原因と疑われる健康被害の実態や広がりは見えにくいが、東京都の調査で約4%の人に経験があった。保健所などへの報告によると、発疹などのアレルギー症状や下痢、腹痛などの消化器の症状、むくみ、頭痛、めまいの他、肝障害もあった。「肝障害は分かりにくい」といい、実際の被害は多いことを示唆した。

皆様には、記事に掲載されている「健康食品」についての19のメッセージ(食品安全委員会)をご留意いただければと思います。

 (1)「食品」でも安全とは限りません。
 (2)「食品」だからたくさん摂(と)っても大丈夫と考えてはいけません。
 (3)同じ食品や食品成分を長く続けて摂った場合の安全性は正確にはわかっていません。
 (4)「健康食品」として販売されているからといって安全ということではありません。
 (5)「天然」「自然」「ナチュラル」などのうたい文句は「安全」を連想させますが、科学的には「安全」を意味するものではありません。
 (6)「健康食品」として販売されている「無承認無許可医薬品」に注意してください。
 (7)通常の食品と異なる形態の「健康食品」に注意してください。
 (8)ビタミンやミネラルのサプリメントによる過剰摂取のリスクに注意してください。
 (9)「健康食品」は、医薬品並みの品質管理がなされているものではありません。
 (10)「健康食品」は、多くの場合が「健康な成人」を対象にしています。高齢者、子ども、妊婦、病気の人が「健康食品」を摂ることには注意が必要です。
 (11)病気の人が摂るとかえって病状を悪化させる「健康食品」があります。
 (12)治療のため医薬品を服用している場合は「健康食品」を併せて摂ることについて医師・薬剤師のアドバイスを受けてください。
(13)「健康食品」は薬の代わりにはならないので医薬品の服用を止めてはいけません。
(14)ダイエットや筋力増強効果を期待させる食品には、特に注意してください。
(15)「健康寿命の延伸(元気で長生き)」の効果を実証されている食品はありません。
(16)知っていると思っている健康情報は、本当に(科学的に)正しいものですか。情報が確かなものであるかを見極めて、摂るかどうか判断してください。
(17)「健康食品」を摂るかどうかの選択は「わからない中での選択」です。
(18)摂る際には、何を、いつ、どのくらい摂ったかと、効果や体調の変化を記録してください。
(19)「健康食品」を摂っていて体調が悪くなったときには、まずは摂るのを中止し、因果関係を考えてください。

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