次の記事のタイトルが目に留まり、内容が気になって読み始めました。
記事には風邪に対しての抗生物質を例に挙げ、処方される理由に次が書かれていました。
医師がそのような処方行動を取る要因の一つとして、医師と患者さんとのコミュニケーションが十分でないことが考えられています。医師の側が、患者さんが欲しいと思いこんでしまっているというミスコミュニケーションがあると言われています。
私は上記を読んだ際、「エッ、そうなの」と思いました。
風邪症状で受診した際、ウィルスには効かない抗生物質が処方された際には、私なら溶連菌などの細菌感染による症状なのだろうと考えます。
まさか、抗生物質を欲しがっているように見えたから処方されたと考えるはずがありません。
医師である記事の筆者が属する研究チームの調査によって、次の結果が出たことが書かれていました。
私たちの研究チームでは、風邪への抗生物質も含めた、様々な効果の乏しい薬や手術・検査が日本の病院でどのくらい行われているかを調べました。効果に乏しい33種類の医療サービスを調べたところ、全国242の病院で入院・外来合わせて、患者さん1000人あたり年間115~219回、医療費にして57億~129億円分のサービスが提供されていたことが分かりました 。
上記に「効果に乏しい33種類の医療サービス(薬や手術・検査)」とありますが、医師は効果が乏しいとわかっていながら患者さんが欲しいと思い込んで施しているのでしょうか。
もし、はっきりと効果が乏しいとわかっているなら、薬の場合は該当疾患への適応を即刻外すべきだと私は思いました。
筆者は記事の末尾でつぎのように述べています。医師と患者のコミュニケーションが重要なのは理解していても、無駄な処方が出るのはコミュニケーション不足のためという捉え方に釈然としない思いが残りました。
患者と医師は診察の際、何に対してどのような薬を服用するのか、しっかりコミュニケーションを取ることが必要です。そうすることでムダな処方は減り、医薬品が不足している現状も解消に向かう可能性があると考えています。