多くのメディアで報じられていますので、小林製薬の紅麹の成分が入ったサプリ「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人に健康被害が出ていることをご存じの方が多いかと思います。
記事には、紅麹原料は2016年から販売され、52社に原料として供給されていた。と書かれていました。
小林製薬は、サプリ以外で健康被害が出る可能性は低いとしているそうですが、提供を受けた宝酒造(京都市)や紀文食品(東京都)、大塚食品(大阪市)等は紅麹を使用した製品の自主回収を決めたことが記事に書かれていました。
紅麹は伝統的に様々な食品に使われてきたことが、次の記事に書かれています。
紅麹 は、米などの穀類にカビの一種の紅麹菌を繁殖させてつくる。鮮やかな紅色が特徴で、伝統的に様々な食品に使われてきた。沖縄の滋養食として親しまれている「豆腐よう」や紹興酒が代表的だ。
そして、次が書かれていました。
近年は、健康食品の原材料としても注目が高まっていた。コレステロールを減らしたり血圧を低下させたりする作用のある成分が含まれているためだ。小林製薬は独自の発酵法による菌の大量培養に成功。紅麹をサプリメントや食品の原材料として、食品メーカーなど52社に供給していた。
ただ、紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒をつくり、今回の問題と同様に、腎臓の病気を引き起こすものも存在する。欧州では紅麹に由来するサプリの摂取が原因と疑われる健康被害が報告され、欧州連合(EU)は食品に含まれるシトリニンの基準値を設定。スイスでは紅麹を含む食品の販売は禁止されている。
小林製薬は、製品の成分分析を行った結果、シトリニンは検出されなかったとしていると書かれ、次が続いていました。
小林製薬と共同で紅麹のゲノム解析を行った奈良先端科学技術大学院大学の金谷重彦教授(生物情報学)は、「小林製薬の紅麹には毒性のあるシトリニンを作る遺伝子が存在しない。ほかの微生物が混入した可能性があり、毒性物質が生合成された過程の解明が重要になる」と指摘している。
健康被害を受けられた方々には、速やかな回復をお祈りさせていただきます。
小林製薬はサプリ以外に健康被害が出る可能性は低いとしていますが、更なる追及により今回の問題の原因が解明されることを望むばかりです。