熱中症と「かくれ貧血」

熱中症に注意の日々が続いている中、次の記事が目に留まりました。

日本の酷暑で1000人超の命が奪われている…「水分と塩分をいっぱい摂る」だけでは熱中症を予防できないワケ 鉄分不足が熱中症と夏バテのリスクを高める
猛暑が続く中、熱中症にならないためにはどうすればいいか。総合内科専門医の梶尚志さんは「暑さによって、体内では水分・塩分だけでなく鉄分も不足し、熱中症や夏バテのリスクを高める『かくれ貧血』を引き起こす。厳しい夏こそ、鉄分を補うための食品を意識...

記事の冒頭に次が書かれていました。

猛暑が続く中、熱中症にならないためにはどうすればいいか。総合内科専門医の梶尚志さんは「暑さによって、体内では水分・塩分だけでなく鉄分も不足し、熱中症や夏バテのリスクを高める『かくれ貧血』を引き起こす。厳しい夏こそ、鉄分を補うための食品を意識して選んでほしい」という――。

記事には熱中症の症状や死者数等のデータも紹介されているのですが、私が気になったのは「かくれ貧血」という言葉でした。

記事によると、「かくれ貧血」とは次のような事象を指すのだそうです。

「かくれ貧血」とは、健康診断などの血液検査の結果では貧血の指摘を受けていないにもかかわらず、鉄欠乏、いわゆる体内の鉄分の不足がさまざまな症状の原因になっている状態のことをいいます。血液検査で異常がないために、気づかれないので「かくれ貧血」といわれています。

そして、「かくれ貧血」を引き起こす要素として、次の四つが挙げられていました。

  1. 発汗
  2. 食欲不振
  3. 高温
  4. 炎症

3番の高温については、次の説明がありました。

高温の環境下では、腸管の血流が低下し、鉄分の吸収率が一時的に低下することがあります。鉄分の吸収率が低下すると、体内での鉄分の利用が低下し、鉄欠乏症のリスクが増加します。

4番の炎症については次が書かれていました。

高温下での運動や暑い環境にさらされることで、体内で炎症反応が増加します。炎症反応が活発になると、体内の鉄の代謝が変化し、鉄分が組織に移行しやすくなり、鉄欠乏症のリスクが高まります。

上記の理由で夏は鉄分が不足しやすく、熱中症予防には水分と塩分の他に鉄分を補う事が大切であり、記事では鉄分を多く含む食品の摂取が勧められていました。

記事に登場する梶尚志さんは総合内科専門医だそうですから、記事は正しい情報だと判断できますので、皆様にも熱中症予防には水分と塩分の他に鉄分を多く含む食品の摂取をお勧めしたいと思います。

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