今年は9月1日が日曜日でしたから、9月2日の今日が始業の学校が多いのではないでしょうか。
私はここ数年、8月の終わりが近づくころから、「今年の夏休み明けの9月1日には子供の自殺が無いように」と願いつつ日々を過ごしています。
そのような思いがあったためか、今朝、つぎの記事が目に留まりました。
記事では、塩釜口こころクリニックの河合佐和院長が次のように述べていました。
大人でも、休み明けの月曜に「会社に行くの嫌だな」と思うことがありますよね。子どもの夏休み明けの感覚は、それと似ているんだと思います。友人関係の悩み、教師との関係など、学校に行きたくない理由は子どもによってさまざまですが、大人と子どもが決定的に違うのは、先の見通しが立てられないということです。
大人は、小学生時代の人間関係がその後の人生に影響することはほとんどないことを知っています。私自身、小学校の頃の友達との付き合いはほぼありません。でも子どもにとっては、学校が世界のすべてなのです。そこで問題が生じると、未来の見通しが立てられなくて「死ぬしかない」となりやすいのが自死の要因の一つだと思います。長期休み明けは、特に心の負担が大きくなりやすく、死という選択肢しか考えられなくなってしまうことがあります。
実は、私も小学生の頃は夏休みの終わりが近づくと不安が大きくなっていました。
当時は何に対する不安なのかもわからず、言葉では言えないような苦しい気持だったことを記憶しています。
ただ、私の場合は死ぬことを考えるまでには至りませんでしたから、自死を選択せざるを得なかった子供の気持ちを思うと胸が苦しくなります。
河合院長は、親の対応について次のように述べていました。
子どもは「学校は行かなければいけないもの」と思っているために、「行けないから死ぬしかない」と思ってしまうことがあります。「学校に行く以外の選択肢もあるんだよ」と教えてあげてください。教育支援センターやフリースクールなど、学校に行けない子どもたちの居場所が今はたくさんあります。定められた要件を満たしていれば出席扱いになることもありますよ。
また、「しんどくなったら2限目で帰ってきてもいいんだよ」とか、「給食だけ食べに行こうか」と言ってあげるのもいいと思います。低学年のうちは、親御さんが付き添い登校をするのもいいでしょう。子どもは大人より、こういった選択肢が思い浮かびにくいので、いろんな選択肢を示すことが大切です。
記事には次が書かれていましたが、親御さんご自身での解決が難しい時にはスクールカウンセラーへの相談、あるいは公的な窓口の利用などの選択肢がありますから、お子さんを追い詰める事なく救える方法を見つけていただければと思います。
一番大切なのは、子どもが「学校に行きたくない」と言い出したときに「そんなこと言わないで行ってきなさい」と頭ごなしに否定しないことです。子どもに話も聞かずに追い詰めるのはやめてほしいなと思います。
今年の夏休み明けはどうでしょうか。
自死を選んでしまう子がいないことを祈らずにはいられません。