私も双極性障害1型の方を知っているので、関心を持って次の記事を読みました。
記事の筆者は産業医で、ある双極性障害の男性の事例を取り上げていました。
その男性は38歳の時に双極性障害1型と診断され、計8回の休職をしましたが、60歳まで勤め上げ定年退職を迎えることができたそうです。
記事を読み、周囲の理解と支えがあってこそということを痛感させられました。
事例の男性の場合は家庭では奥様の支え、職場では上司及び周囲の理解でした。
ただ、奥様にも大変なことが何度もあったようです。記事には次の言葉が載っていました。
何回も再発するので、「もう、ここまでか」と思ったこともあります。でも彼を見ていると、「放っておけない。何とか支えたい」と思い、やってこられました。大変な時を乗り越えたら、後はいつものパターンでしたから。私の周りの親しい人からは、「あなた、いい意味で鈍感ね」と言われますけど。
筆者の産業医は「何回も再発すると、離婚するケースもかなりありますが、よく支えてきましたね。」と言ったことが書かれていましたが、私もこの奥様には頭が下がる思いを感じました。
私が知っている双極性障害の方は、私と話すと「気持が楽になった」とおっしゃってくださったのですが、家庭や周囲の支えや理解が得られなかったようで、悪化をたどり、入院後は連絡が取れなくなってしまいました。
筆者は最後に次のように述べていますが、支え続けることが容易ではないことが理解できるため、支える人にも理解と支援が必要なのではないかと思いました。
この病気はそう状態の時、本人はいいのですが、借金を作ったり、周りを振り回したりすることがしばしば起こります。その時、会社側や組合の理解、同僚や家族などのサポートは不可欠ですが、特に配偶者が悲観的にならず、冷静に支え続けたことも大きいと思いました。限定的な経験ですが、やはりこの病気を支えるのは大変なところがあります。