以前、脂肪肝については次の投稿をしました。
お酒を飲まない人の脂肪肝も増えているそうです。
この投稿で紹介させていただく記事(医師である尾形哲さんの著書『ダイエットも健康も肝臓こそすべて』(新星出版社刊)から一部抜粋し、再編集したもの)には、その原因となる物について書かれています。
まず、次が書かれていました。
現在、日本人成人の3人に1人が“脂肪肝”であると報告されています。脂肪肝患者の一部は、まったくお酒を飲まないにもかかわらず、脂肪肝炎から肝硬変、肝癌となることが知られており、近年、脂肪肝由来の肝硬変、肝癌でいのちを落とす方の数は増加の一途をたどっています。一方、脂肪肝が進行しても、苦しい、痛いなどの自覚症状が現れることはほとんどありません。脂肪肝は、命に関わる疾患であるにもかかわらず、その治療の重要性に気づいておられる方は、医療関係者でさえまだ少数といってよいでしょう
そして、お酒を飲まない人の脂肪肝の原因となりうる物として、砂糖を含む飲料が挙げられていました。
それらについて、次が書かれています。
健康によいとして売られている飲料も含まれています。たとえば、汗をかいたときに飲むことが多いスポーツドリンク500ml中には、スティックシュガー(1本3g)約10本分の砂糖が含まれています。100%の野菜ジュース、果物ジュースも、科学の世界では加糖炭酸飲料と同じく、肝機能を傷害する可能性が高いと考えられています。
砂糖が脂肪肝につながるメカニズムは、次のように書かれています。
(1)血糖値を急激に上げてインスリン値を上昇させ、ブドウ糖を中性脂肪に変換する、
(2)肝臓に向かう加糖濃度を一気に高めて、効率的に肝臓で脂肪をつくり、脂肪を溜める、というダブルパンチが効率的に起こる脂肪肝の元凶なのです。
そして、飲料としては砂糖を含まないものを勧めています。
砂糖水(加糖飲料)を飲まない習慣が脂肪肝改善に再重要であると考え、肥満・脂肪肝の方への最優先の指導として、加糖飲料を禁じ、飲み物を無糖のお茶(緑茶、紅茶、烏龍茶)、水(水道水、ミネラルウォーター、無糖炭酸水)、ブラックコーヒーにしてくださいとお話ししています
お酒を飲む方はもちろんですが、お酒を飲まない方も脂肪肝の原因となりうる加糖飲料にはくれぐれもお気を付けください。
脂肪肝の診断を受けた方々には、飲み物は「水・お茶・ブラックコーヒー」になさることをお勧めしたいと思います。