痛みの許容で許容のことを書きましたが、 以前のHPにも「許容と共存」の記事がありますので、 ここでそれを紹介します。
記事は1999年11月27日に書いたものです。
読売新聞の「こころ」と言うページに次のようなことが書かれていました。
臨床心理学者の門前進さんは自分の体験として、次のような話を聞かせてくれた。 以前うつ病に陥ったとき、自己睡眠状態や夢の中に、 ヘビが出てくるようになった。しかもその数は増えるばかり。 はじめは恐怖感にとらわれ、なんとか退治するか、 逃げるかしようと考えたが、ある時点で方針を切り替えた。 別にやっつける必要はないんだ。 仲良くすればいいのではないか、と。 イメージの中で、ヘビたちに何度か噛まれながらも、 だんだんと親しくなっていった。 それに従い気分も楽になり、いつのまにか、うつ状態も消え始めた。 おそらくヘビは私の下意識に潜んでいた何らかの恐怖心など、 複雑な感情の象徴だったのでしょう。 ヘビのイメージから逃げたりせず、積極的にやりとりしていくうちに、 恐怖などの感情が緩んできたのだと考えられます。
という記事でしたが、私は以前、ガンを宣告された人が手術を 拒否しガンに語りかける(大切な友人に接するように)ことによって ガン細胞も大きくならず、ガンは消えないまでも、日常生活には 支障がないくらいにまで回復した、という話を聞いたことがあります。
上の記事は、こころの中のもう一人の自分を受け入れるということ、 ガンの場合は、ガン細胞であっても、自分の身体の一部と考え、 共存を認めることによって快方に向かったということで、 両者に共通点があるように思えます。
皆さんは、こころの中のもう一人の自分、また病気のかたは その疾患の根元となっている物と、会話をなさったことが おありでしょうか。