読売新聞の健康欄に「上手な耳かき」というタイトルで、3日間に渡って掲載された記事をまとめてみました。
耳あかとは
- 古くなってはがれた皮膚
- 毛穴から出る皮脂などの分泌物
- 耳穴に生えている短い毛の抜け毛
などが混じったものです。
日本人は清潔好きで、頻繁に耳かきをする人がいますが、やりすぎると痒みが出てきて、ますます耳かきをしてしまう悪循環に陥りかねません。
頻繁に耳かきをすると、皮膚に炎症が起きて痒みが出たり、刺激で分泌物が多くなり耳あかが増えたりすることがあります。
炎症が高じて湿疹が出来たり、ひっかいて出血してカサブタができたりして、さらに痒くなることもあります。
通常、耳あかは短時間に大量に出ることはなく、自然に耳の外に出ていくことも多いので、医学的な意味では、耳かきは年に2回程度でも十分です。むしろ、やりすぎて耳を傷つけることのほうが多いので、好きな人でも1ヶ月に1回程度に抑えることをお勧めします。
耳かきをする時
がりがりひっかくと皮膚を傷つけ炎症や出血をまねくため、皮膚をなでる程度でひっかかってくる耳あかが取れれば十分なので、耳かき選びは、さじ状のへりが滑らかなことがポイントです。
綿棒を使う場合は、耳あかを奥に押し込んでしまうことがあるので要注意です。
大人の場合、耳の入り口から鼓膜まで3.5センチほどで、耳あかが出るのは耳の入り口から1.5センチぐらいのところまでなので、耳かきの先は短く持って鼓膜を傷つけないようにすることが大切です。
子供に耳かきをする場合は、鼓膜までの距離が大人より短いので注意が必要です。
耳あかはすっかり取ろうとする必要はなく、手前のほうを軽く取るだけで良いので、どうしても奥が気になるときには耳鼻科を受診しましょう。
なお、耳かきをすると、耳付近からのどに通じる神経が刺激され、咳が出やすくなるので注意してください。
(参考:読売新聞 健康プラス欄 2011年2月17日、18日、19日)