喫煙者のタバコの煙を吸う受動喫煙にも大きな害があることをご存じの方は多いと思います。
受動喫煙との関連が「確実」と判定された肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群(SIDS)の4疾患について、超過死亡数を推定した結果によると、わが国では年間約1万5千人が受動喫煙で死亡しており健康影響は深刻です。
私は上記は認識していたのですが、次の記事を読み、「動脈硬化までもが」と少なからずショックを受けました。
上記事は主にコレステロールについて書かれていて、LDLコレステロールの値が高くなると動脈硬化が進むことから、動脈硬化の進行に影響を及ぼす順として次が挙げられていました。
動脈硬化の進行に及ぼす影響が大きいのは、(1)受動喫煙(2)自身の喫煙(3)高血圧(4)糖尿病(5)遺伝――の順で、LDLコレステロールはその次です。これは、頸動脈エコー検査を受けた多くの患者さんのことを調べた結果です。
私が「少なからずショックを受けた」と書いたのは、自身の喫煙より受動喫煙のほうが動脈硬化の進行への影響が大きいということでした。
私は喫煙者ではありませんが、私の父も主人も喫煙者でした。「でした」と書いたのは父は私が30代のころ、主人は私が40代のころに禁煙したためです。
そうであっても、私は40代半ばまで日々受動喫煙の害を被っていたことになります
記事は次の文面で終わっていましたが、受動喫煙の害を再確認させられた思いがしました。
40歳代の女性の場合、閉経前であることもあり、通常、動脈硬化はありませんが、受動喫煙をしていた人は、ほぼ全員に動脈硬化が見つかりました。
LDLコレステロールやNon-HDLコレステロールなどの数値を下げることはとても重要ですが、より気をつけたい生活習慣があるということを知ってほしいと思います。
受動喫煙の及ぼす影響が思いのほか大きいことを、皆様にもご記憶いただけと思います。