タイトルが気になって、次の記事を読みました。
記事に次が書かれていました。
G20諸国の15歳から39歳で、症例が特に増えたのは大腸がんだ。1990年から2019年の間に70%も増加した。米国がん協会の分析によると、2023年の大腸がんを発症した患者の13%、死亡した患者の7%が50歳未満の患者だという。
米国がん協会の分析と書かれていますが、日本でも女性のがん死亡のトップが大腸がん、男性の場合は2位が大腸がん(男性のトップは肺がん)であることをご存じの方もいらっしゃると思います。
記事には、米国の大規模総合病院メイヨークリニックの腫瘍内科医、および消化器内科医であるフランク・シニクロペ博士によると、がんの罹患率が著しく増加しているのは、1960年代以降に生まれた人々だ と書かれ、研究者は食事及び腸内細菌とがんとの関連を探っていることが書かれています。
研究者が探っているのは、食事との関連性、およびマイクロバイオーム(主に腸内に生息する約100兆個の微生物)の変化によってがんへの感受性が高まった可能性だ。マイクロバイオームは消化や免疫系の調節など健康全般に重要な役割を果たし、病気を引き起こすバクテリアから身を守り、重要なビタミンの生産を助ける。その組成が飽和脂肪酸や糖分の多い食品の摂取によって変化し、個人の健康に悪影響を及ぼすと考えられる。
日本で大腸がんが増えている原因についても、私は上記と同様のことが言えると考えています。
戦後の食事は戦前とはかなり変化しました。
若者は肉を好んで食べるようになり、それに反して食物繊維の摂取は戦前より減っているのではないでしょうか。
記事に登場するハーバード大学公衆衛生大学院の疫学者荻野周史教授が、次のように述べたと書かれています。
若い世代の間で最も増加しているのは、大腸や食道、胃、膵臓、肝臓、胆管、胆嚢などの消化器系のがんだ。乳がん、腎臓がん、子宮内膜がん、骨髄腫なども、若い世代の間で増加している。これらの種類のがんも、肥満とマイクロバイオームに影響を受けている可能性がある
また、薬物や生活環境もマイクロバイオームに影響を与えうることが書かれていました。
「まだ自分はがん世代ではない」と思っていらっしゃる若い方々にぜひお読みいただきたい記事だと思いました。