次の記事は関心を持って読みました。
不眠症への睡眠薬で死亡リスク1.3倍に 日本人約10万人対象の多施設共同コホート研究 | ヨミドクター(読売新聞)
これまで、不眠症患者の死亡リスクを上昇させる因子については、一貫した結果が得られていなかった。不眠症治療においては、睡眠薬の使用による死亡リスク上昇の可能性が示唆されているものの、死亡率への影響は不明だった。そこで佐賀大学病院薬剤部部長/教...
記事の冒頭に次が書かれていました。
これまで、不眠症患者の死亡リスクを上昇させる因子については、一貫した結果が得られていなかった。不眠症治療においては、睡眠薬の使用による死亡リスク上昇の可能性が示唆されているものの、死亡率への影響は不明だった。そこで佐賀大学病院薬剤部部長/教授の島ノ江千里氏、副部長の祖川倫太郎氏らは、多施設共同コホート研究J-MICC Studyに参加した日本人9万人超を対象に睡眠薬の使用と死亡の関連を検討。週1回以上睡眠薬を使用している者では、死亡リスクが1.3倍に高まることを明らかにしたとSleep Med( 2022;100:410-418 )に発表した。
多くの高齢者は何らかの疾患で薬を処方されているケースが多いですが、睡眠薬を処方されているお年寄りも多いように思います。
次のように研究結果はベンゾジアゼピン系睡眠薬が主流だったころのものですので、今はその当時より安全な薬剤の研究が進んでいるのではないかと思います。
本研究はベンゾジアゼピン系睡眠薬が不眠症治療の主翼を担っていた時期の調査結果であり、2014年以降は不眠症の薬物療法の選択肢が広がり、より安全な薬物療法の在り方が検討されている。
どのような疾患で処方される薬であっても安全で効果が高いことが大切なので、効果の追求もですが、安全性の研究も同時に進行することを願いたいです。