認知症による徘徊の投稿をした後、来店した方から親族の認知症についての相談を受けました。
来店された方の80代後半のお姑さんのことでしたが、お話から認知症の初期のように思えたため、かかりつけ医がいればその医師、そして担当になっているケアマネージャーさんにも状況を説明して対策を仰ぐことをお勧めしました。
高齢化はますます進み、認知症の親族の介護を担う人も増え続けるだろうと思っていたからか、今朝は次の記事が目に留まりました。
置いた場所を忘れたり、元々無かったものがあったと勘違いしたりすることは認知症によくある症状ですが、それらを家族が隠したと言い張るケースも多いです。
その探し物が別の場所から見つかった時、罪人にされた家族は「あったじゃない!」と強く言ってしまいがちですが、記事に登場する高知県立大准教授で認知症介護研究・研修仙台センター特任研究員の矢吹知之さんは次のように述べています。
「なくなった」と言っていた物を家族が見つけた時に、「あるじゃない!」と強く言うのではなく、さりげなく目に入る場所に置いて本人が自然に見つけられるようにしておく。「置き忘れていただけかな……」と感じられれば、不安の解消につながるかもしれません。
上記の「不安」について、矢吹さんは次のように述べています。
「背景にある『不安』を取り除き、安心させられる対応が望ましい」と話します。大切なのは、否定も肯定もせず、「『それは心配だね』などと気持ちに寄り添うこと」
物がなくなったと言って誰かを疑うことを「物とられ妄想」と言うことがあるそうです。
記事では「妄想」と片付けるのではなく、本人の気持ちに寄り添い向き合うことが家族に勧められていました。
親族の介護を担っていた時期、疲れ果てていた私は気持ちに寄り添うこともできなかったので、記事を読みながら昨日と同じように申し訳ない思いでいっぱいになりました。