すい臓がんはなぜ発見しにくいのか

経済アナリストの森永卓郎さんが自身のすい臓がんを公表したことは多くのメディアで報じられましたので、ご存じの方もいらっしゃると思います。

森永さんは、がんがステージ4であることも公表しています。

私も次の投稿に書きましたように複数の知人がすい臓がんで亡くなっていて、その全員ががん発見時にステージ4だったこともあり、森永さんのステージ4の公表には少なからずショックがありました。

それほどまでに発見が難しく、致死率も高いすい臓がんには怖さしかありません。

そのような気持ちでいたところ、次の記事が目に留まりました。

「すい臓がん」はなぜ発見しにくいのか:健診医に聞くその難しさとは(石田雅彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース
すい臓がんは、がんの中で発見が遅れがちだとされる。進行が速く、はっきりした症状が現れる時点ではかなり進行していることも多い。なぜ、すい臓がんは発見しにくいのだろうか。横浜リーフみなとみらい健診クリニ

記事には次のように書かれていました。

すい臓がんは自覚症状を感じにくく、腹部の深いところにあるため、画像検査や腫瘍マーカーなどでは早期の発見がしにくい。治療後の生存率を高めるためには、ステージ0かステージ1A(腫瘍がすい臓内にあり、最大径が2cm以下でリンパ節の転移がない)といった段階での早期診断が重要になるが、それが難しい。

記事にはすい臓がんの早期には特徴的な症状が無いことが書かれ、すい臓がんにかかりやすい人について、記事に登場する横浜リーフみなとみらい健診クリニックの院長、高木重人氏は次のように述べています。

近親者にすい臓がんの患者さんがいる人、糖尿病の患者さん、慢性すい炎の患者さん、すい管内乳頭粘液性腫瘍の患者さん、歯周病の患者さん、タバコを吸われる人、過度の飲酒(1日ビールで750ml以上)をする人、肥満の人などがリスクが高いとされています。

また、次のように述べています。

すい臓がんの早期発見は難しいが、不可能というわけではない。だが、早期のすい臓がんに特徴的な症状というものは特にない。自身のリスクの高さ、健診などでの異常数値による発見や腹部のエコーなどによる、より精密な検査で確定診断につなげるケースが多い。

ただ、腹部エコー検査については次の指摘がありました。

すい臓がんを直接発見するということは少なく、すい臓がんにつながる所見(すいのう胞、すい管拡張など)を指摘して、精密検査へつなげる役割が大きいと言えます。

私も昨年、10年ぶりくらいに受けた腹部エコー検査で異常なしだったのですが、直接の発見は難しいとしても今後は定期的に腹部エコーを受けようと思いました。

記事には次のデータも掲載されていましたが、すい臓がんはやはり怖いと思いました。

すい臓がんのステージごとの相対生存率(5年)は、ステージI=49.8%、ステージII=21.6%、ステージIII=6.9%、ステージIV=1.9%となっている。全国がんセンター協議会「全がん協 部位別臨床病期別 5年相対生存率(2011-2013年、診断症例)」より。相対生存率とは、がん以外の死亡原因を調整した生存率のこと。

記事では、50歳を過ぎたら1年に1回は腹部エコー検査まで受けることが勧められていますので、特にかかりやすいリスクをお持ちの場合はご留意をお勧めしたいと思います。

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